きっと、うまくいく~非IT業界をスクラムで変えるための系譜~

一人のPO見習いが業界を変えるために奔走する様子をただただ綴るブログです。

【イベントレポート】VF Study / Game-Driven-Development #1 価値観ババ抜きやってみようぜ!

5/2(木)、ワークショップでファシリテーターをやらせていただきました。

peatix.com

内容は書いてある通りの価値観ババ抜きです!

たくさんの方々に集まっていただきました!

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価値観についての説明から熱心に聞いてくださり、ワーク自体も楽しんでいただけたと思います。

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最後のふりかえりも自分の知らない部分や他の方々のふりかえりに共感し、とても良い雰囲気ですすめられたと思います。 

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最後にいただいたアンケートでは

  • 見事な、そして驚異のファシリテーションでした
  • 取捨選択を迫るルールがよかった
  • 強制的にカードを取られるのは心の奥底がざわついたり、「あっ...」と気づく感覚があった
  • 複数人での実施なので他人と比較できるのがよかった
  • 次は相手との価値観の理解をやってみて、どこから先は分かり合えないのか?の実感に繋げたい
  • このカード欲しい
  • 文字にすると自分がよく見える。自分見える化
  • チーム作りも参考になった
  • 他の方の考えを聞くことで自分の価値観を見直すきっかけになった。とても楽しかった
  • 導入のワークで無理なく価値観というセンシティブな部分を出しやすくなったのでよかった
  • 同じ言葉でも捉え方が違い、その差を考えると今の自分の考えがよりはっきりしてきた
  • 人の価値観は本当にいろいろで嫌いなのは結構かぶるが好きなのは言葉の意味がそれぞれ違う

という感想をいただきました!

今後も、色々な方と価値観ババ抜きを楽しめたらと思います!」 興味がある方、是非お声がけください!

【イベントレポート】エンジニアリング組織論への招待 ☓ カイゼン・ジャーニー

今日はこちらに参加しました!

devlove.doorkeeper.jp

今日の会場は渋谷の株式会社VOYAGE GROUP さん

パルコさんや移転前はAbema TVさんがいたビルですね!

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8Fを上がると大きな船があったり、おしゃれなカフェが待ち受けてました!

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そして、会場も広く、熱い言葉が壁中に書かれている、感情を燃え上がらせるスペースでした!

さて、本編はアジャイル界隈を代表する方も登場する豪華なライトニングトーク(LT)からスタートです。

ギブリー 池田さん「エンジニアリング組織論への招待」を語る

まずは、

「未定」という名前で不確実性を語る

というキャッチーでそそる題名で「エンジニアリング組織論への招待 」についての感想からのスタートでした

気になったフレーズは

  • 比較的楽観的な性格なので、「不確実。なんとかなるだろ」と思う
  • あらためて、ちゃんと向き合うと「これまできちんと向き合ってこなかったんだな」
  • 自分を振り返るには最良の本
  • 組織リファクタリングのその先  - 最終的にはチームと人が競争優位性   - 開発も組織作りもどっちもアーキテクチャ   - みんな成長する
  • 定まっていない未来は切り開ける

という、CTOからCEOになるという異色の経歴からの知見をお話しされていました。

アジャイルコーチ/ジョイインク翻訳 原田きろさん 「カイゼン・ジャーニー」を語る

さて、有名人の登場です! 今日は

カイゼンジャーニーで書かれていないこと という、独自の視点でのお話です。

印象に残ったのは

  • 主人公は「助けて」と言えばいいのに
  • あれがノーマルではない
  • マネージャーはチームが何困ってるからわからないと近寄れない。近づくと邪魔扱い
  • だから、「助けて」って言えばいいのに
  • 「ゆっくり」
  • プロジェクト波乱万丈すぎ
  • 「外からくる傭兵、あんなに優秀じゃない」
  • 外から来るアジャイルコーチはもう少し観察しないとわからない。
  • アジャイルコーチの仕事は例を与えることではなく、見逃していることを見つけること
  • 「逸脱しよう」
  • 越境の前にやり方を外してみよう
  • そうすると境が見えて来る。そこから、越境すればいい

ホワイトヴボードを使った、掴むプレゼンはさすがでした!

Voyage group代表 小賀さん 「エンジニアリング組織論への招待 」を語る

エンジニアが経営者にこの本を読ませるために

  • 控えめに見て最高
  • 経営者とエンジニアのベースとして使うと幸せな組織になる
  • エンジニアより経営者に読ませたい
  • 経営者が抱えてそうな課題についてアプローチ
  • 「抽象的な指示でもうまくいく」そういう組織にしたくないですか?
  • 「不可解な開発速度の低下を見える化できます」

なるほど。広め方として、チームや同僚のみではなく、経営層への広め方は勉強になりました。

アジャイルサムライ翻訳、スクラムブートキャンプ著者 西村直人さん 「カイゼン・ジャーニー」を語る

わいが西方でおま!

ですよねーというスタートですw

  • 2冊とも面白い
  • なぜこれをやるのかを両方説明している
  • そもそもなんのためにやるんだが説明されているのが良い
  • 順序だてて説明しているのが良い
  • 共感が軸なのが良い
  • 知識の再編集
  • Railsの様な
  • 巻き込み力!

純粋になぜいいのかを分析していて腑に落ちた感のあるLTでした。

パネルディスカッション

  • モデレーター 上野さん、
  • パネラー 広木さん、新井さん、市谷さん

【テーマ1】お互いの本を紹介

新井さん:

  • 多岐にわたる。書くの大変そう
  • 300ページ近く
  • アジャイルの根本を幅広く、深掘りし、整理してる
  • 教科書だ!学び直すチャンス

広木さん:

  • 伝えたいことの納得の回路は違う
  • プログラムコードの様にロジックが通ってると納得するタイプ
  • 物語性の方が共感が持てるのに、伝えられないと思ってたら、同時期に一人から視座を広げている書籍が出るのは衝撃
  • 伝えたいことの違うアプローチ
  • 時期、タイミング、因果!

【テーマ2】2つの本に共通することは何か。なぜ、共通部分が生まれたのか

市谷さん:

  • 諦めてしまいそうな問題にアプローチは違うけど、切り込んでいる

広木さん:

  • 問いが再帰的に書かれているのは他の本にはない
  • 知識じゃなくて、知恵を書いている
  • 問いはあなた自身にしか向かってない
  • 問いを持ちつ続けられるのは「よくしたいから」
  • こんなくどくどした本が同時期に出たら大変ww
  • 巻き込んだ方が楽しい!辛くない!問いを捨てずにいられる
  • 理論じゃなくて、輸入品じゃなくて、舶来品じゃなくて取り戻そう!がちょうど今来た!

【テーマ3】それぞれの本で異なる考え方、表現

新井さん:

  • カイゼンジャーニーは物語、解説の繰り返し
  • 物語に沿った紹介
  • 広木さんの方はセオリー。物語ではない
  • 広木さんの方が深く解説できてる
  • カイゼンジャーニーで足りない時にeotに行くと深く理解できる
  • カイゼンジャーニーは後ろにキャラがいる

広木さん:

  • いきなりエントロピーとか言っちゃうw理屈っぽいw
  • シンプルな理屈が説明されないで進めて、失敗しているのが多い
  • だから、ベースとなる理屈からいこう
  • 経験主義の意味って最初からわかってました?
  • 仮説検証の話で科学哲学史って学生で習っても流しちゃうよね?
  • 挫折せずに!w
  • 数式にめげたら、ちょっと飛ばせば?w

【テーマ4】現場でそれぞれの本をどんな風に使っていけばいいか。著者が気をつけていることは?

市谷さん:

  • ぼっちの人向けに書いた。変な奴と思われそうだから言わない。でも、気づいたしな…という人へ。
  • ぼっちでも次の一歩が踏み出せるかもしれない
  • 「助けて」って言っても助けてくれないw
  • そういう時に傍らに

広木さん:

  • 何人かで読んで思ってることを言った方がいい
  • 大人は嘘をつく
  • 個人的ないさかいが大きくなって、理屈だった正当な話の様に正しい。正しくないという話をする
  • スクラムもそういう話になってしまっている
  • 本当は問題に気づいてたのに…
  • 気づいてたことに気づき直す
  • コンティンジェンシー組織論
  • この本は社会の仕組み
  • 今あなたの頭に浮かんだ「一歩引いてしまっている相手」と読めばいい
  • アルコールに匹敵するバイラル性や読みたくなるもの
  • ビールがライバル

新井さん:

  • 5フィンガーとか指さえあればできるのでやってみればいい!
  • そういうプラクティスを繰り返すとチーム力が上がる

【テーマ5】お互いに聞いてみたいこと

新井さん:

  • 表紙の色、英語タイトルの決め方は?

広木さん:

  • かっこよさげなタイトルをつけたい
  • アルファベット2単語がいいなー
  • 技評さん「違う」
  • 和物に
  • いい本は「〜招待」が多い
  • 真ん中に英語入れたい!
  • デザイナーから来た英語タイトルが良い!となった
  • ティール組織が流行りそうだから、よりティール色に!

広木さん:

  • それぞれのモデルに「これ私でしょ?」とか言われた?

市谷さん:

  • 肖像権とか…w
  • 上野さんもその一人
  • こだわりが強い!UIとか!

新井さん:

  • 僕もいます!

広木さん:

  • 当て書きをする時にまさにあったエピソードは?見る人見たらわかるんじゃないの?とか

市谷さん:

  • まんまの話もある。
  • 片瀬とイベントやるところとか!

新井さん:

  • いろんな実体験をMIXして抽象度を上げてる

会場からの質問

【Q1】長期プロジェクトで中々成果技でないような状況を乗り越えるコツやエピソードは?

広木さん:

  • 「開発力」の調達は難しい
  • ボトルネックとなる資源に投資できない会社が生き残るわけない
  • 採用に困ってない会社はない
  • 採用しなくても、効率を上げられる方法はあります!と言っても聞いてもらえないのか。

市谷さん:

  • 新規事業の立ち上げにおいて。
  • やれないならやめるしかない!という覚悟

【Q2】広木さんの実践と体験はどれ?

広木さん:

  • 実践したことがない理論は書いてない
  • 理屈が切断された「やってみたらいいよ?」はしたくない
  • 実践した部分を集めて理論化したらできた本
  • 全部経験

【Q3】マネジメントしているサイドから本を広げる方法は?

新井さん:

  • うるさいくらい発信!
  • 反応がなくても続けていくと徐々に伝わる
  • ベストメソッドではないけどね

広木さん:

  • とりあえず買ってそっと置いておく
  • UXなんだろうな
  • めっちゃ進められると斜に構えちゃう人もいる
  • そういう人にこそ進めたい
  • 見つけた感を演出
  • そうするとよく伝わる
  • どうやるかわからないけどw
  • サブリミナル的にw

新井さん:

  • 問題駆動とか

最後に一言ずつ

新井さん:

  • 舞い上がった時の夜中の妄想をやってみちゃえ!
  • 数億円の失敗にはならないので
  • 自分ごととなって楽しくなるはず

広木さん:

  • 禁煙も痩せることもこの本のためにできたw

市谷さん:

  • 誰かと一緒に何かをするのは難しい
  • ここにいる人たちは広めていく人
  • 一緒に広めていければ、前進するのかと思う
  • 20%でもいいことがあるなら、参加してみるのはいいのでは?

感想

 今回のイベントは今年の2月に出版された、切り口や表現の異なる2冊の書籍の著者の貴重な共演ということで、近い思想を持つ中で、それぞれの方法で伝えているそれぞれの個性が如実に伝わる会でした。  その中でも、共通して言える「問いを繰り返していく。問いから始める」という部分に共感するとともに、それぞれの良さ、味が再発見できた会でした。

スクラムだけでなくものの見方としても、一つの事象を一つの側面から見つめるのではなく、あらゆる角度から見つめることで、平面で捉えていた知識が奥行きを増し、立体的に見えることで知識の深さも変わっていくと思いました。

【読書感想】抜擢される人の 人脈力

今回はこちらの本を紹介します。

抜擢される人の人脈力  早回しで成長する人のセオリー

抜擢される人の人脈力 早回しで成長する人のセオリー

この本を手に取った背景

最近、社内の同僚や長年の友人との関わりに加えて、勉強会を通じて今まで知り合うことのできなかった方と多く知り合う機会ができてきました。

そこには、業界が違うながらも同じ課題や同じ目標を持っている方が多く、毎日刺激を受けています。 それに伴い、Facebookの友達もこの2ヶ月で20人ほど増えたり、会社、プライベートが第1、第2の場所だとすれば、 自分が積極的に動くことで第3の場所が生まれた感覚です。

そのような生活の変化の中で、人脈の大切さを学び、これからの自分を考えた時にどんな道筋が待っているんだろう。と言うことを良い意味で考えるようになりました。

そんな自分の幸運な出会いのが増えていく中で、本屋で目に入ったこの本。 今の自分を後押しすると言う意味も含めて、読んでみました。

この本の概要

この本はヘッドハンターの岡島悦子さんの著書で、

活躍できる人、できない人の差は「抜擢」

と言う一言から始まります。

そして、運任せに思う人もいるかもしれませんが、抜擢される機会を創出する力は自分で身につけることができ、それをどうやってつけるのかをいろんなテクニックで紹介しています。

本書で特に言われているのが「人脈スパイラル」と言う考え方です。 詳しくは中身にお任せしますが、

人脈は基本的には螺旋状で上がっていく。積み重ねていくもので、その機会を逃さないように日々行動していくことが必要ということです。 時にはこの螺旋を飛び越えるビッグチャンスもあり、その時には絶対にチャンスを逃さないことというのも本書で言われています。

その方法としては

  1. 自分にタグをつける
  2. コンテンツを作る
  3. 仲間を広げる
  4. 自分情報を流通させる
  5. チャンスを積極的に取りに行く

といった方法を著者の経験を中心に丁寧な口調で解説しています。

私の感想

 この本はとてもエネルギッシュで随所に抑えきれないギラギラ感がいいスパイスになっている印象です。 人脈は"運"だ!という声もわかりますが、その運をひきつけるには日頃の鍛錬やチャンスを掴むための努力が必要なのだな再確認しました。

本書でも少し取り上げられていますが、 私は「社会人は全員野球選手と重なるな」と思っています。

入社した若手は2軍とは言わずとも、社会人としての基礎力を上げるためにトレーニングを受け、OJTという形で実践型の練習を繰り返します。 その中で頭角を表すと「1軍での打席がまわってきます。」 その打席で結果を出すことで、チャンスの回ってくる頻度が増え、成果を出すとみてくれている一流の人々からも声かけられるようになります。

そんな意識を日々持っているわけですが、その意識にも新たな見方や「間違っていなかった」と自信になる内容がちりばめられていました。

背中をおしてくれる、ギラギラした前向きな良著です!

抜擢される人の人脈力  早回しで成長する人のセオリー

抜擢される人の人脈力 早回しで成長する人のセオリー

チャンスに恵まれず、チャンスを掴みたいかた、より高いレベルで活躍したい方は是非!

【イベントレポート】石井食品 ☓ カイゼン・ジャーニー / 食品メーカーでカイゼン・ジャーニーをはじめるまで

今日はDevLOVEのこちらのイベントでした!

devlove.doorkeeper.jp

普段のIT系の勉強会とは異なり、食品メーカーさんの事例ということで、レアリティーのあるイベントでした。

会場も石井食品さんの地域に密着したコミュニティースペースの「Viridian」。 とってもおしゃれでスタイリッシュなスペースでした。

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インテリアもおしゃれ!

子供達の遊べるスペースやお母さんたちがママ友同士で話せる憩いのエリア

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さらにはここでしか手に入らない直送のミートボールなどの物販スペースや調理スペースもありました!

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そこに隣接したイベントスペースにて、今日のイベントは始まりました!

市谷さんパート:カイゼン・ジャーニーのインセプションデッキ

市谷さんパートはカイゼンジャーニーのインセプションデッキの話。

内容の詳細は資料がアップされたら、こちらにも貼らせていただきますが、印象的な点をいくつか。

カイゼン・ジャーニーは最初は新井さんとではなく、別の方とスタートしたということですが、 その方が離脱された辛い時に新井さんを誘った時の気持ちを語ってたシーン。

いつも "Start is why"って言ってるけど、「そんなこと言わずにやってくれ」と言える人が新井さんしかいなかった

との一言に思わず、笑いが。そのあとの

自分でやるしかない。だからこそバディはかけがえがないんだ。ありったけのパッションが必要

という一節。ここに信頼の深さを感じました。 この"信頼"というキーワード。後半の石井さんパートにもつながる、全体を通したキーワードでした。

新井さんパート:ぼっちの話

新井さんパートは4/4のイベントで好評だった新井さんのぼっち話のリバイスバージョン。

※ 4/4のレポートはこちら。 passionate-po.hatenablog.com

企業は縦ありであり、まるでサイロ化されている。その中で見えるかを実施してきたヴァル研究所さんのお話はやはり聴衆を惹きつけます。

そして、新井さんパートにも後半に通じるキーワードがありました。

Not Scrum.Not Agile. Its just 「見える化

後半の質問コーナーの中でも多かったのが

  • スクラム」という言葉が通じない相手にどう伝えるか
  • スクラムを続けたいけどなあなあな状況に・・・

みたいな話がありました。

私自身が思うのはスクラムをするのがゴールなの?というところです。 これらの質問は目的と手段がいつの間にか逆転していたり、ゴールを見失っているのかなと思うところがあります。

スクラム」という名前を出すことや「スクラム」という形にとらわれることは、本質を見失っているのではないかと思うのです。 では、我々のゴールは何か?ですが、

世界を変えること

ではないでしょうか? CSPO研修の講師のJeff Patton氏の受け売りではありますが、これに尽きるかと思います。

なので、話を戻すと、新井さんの"Its just 「見える化」"にはそう言った「スクラムにこだわる必要はないんだよ」という意味合いを感じました。

高原さんパート:石井食品の一人情シス

高原さんパートは石井食品さんのリアルな話も含んでいたので、内容はぼかしますが、 エンジニアなら

  • 「マジかよ!w」
  • 「そんなことある?w」

みたいな内容が毎日繰り広げられる中で、

「嫌いな人がいないんです!」「19歳から60歳以上まで現場の人と仲が良い」

という人柄と持ち前のポジティブな姿だからこそ、実行できた素晴らしい成果だと思いました。

そして、

「ここまでは整理。これからは攻め」

とおっしゃっていた通り、これからのさらなるステップに私は大変興味をそそられました。

石井さんパート:石井さんの越境ジャーニー

石井さんパートは冒頭からインパクトが大きいものでした。

「そもそも、エンジニアって越境してるよね?」

というお話。0と1の2進数の世界、10進数の現実世界、自然言語で繰り広げられる人間の世界。その全ての境を超えてるのはエンジニアだけだというお話。 確かに営業やマーケターは2進数の世界までの越境はなかなか難しく、そう考えるとエンジニアってすごい!と勇気付けられる冒頭でした。

そこから、フリーのスクラムマスターとしての経験の中で、

手法を解くことは「この壺を買えば幸せになるよ」に似ている。そんなの怪しくないですか?

という話。石井さんはまずは「傾聴する」そして、困っていることにあった解決方法を提供するとのこと。

確かにそうだなと。私も考えは全く同じで、

  • プロジェクトの方向性がわからなくなっているメンバーに「インセプションデッキを作りましょう」
  • プロジェクトメンバーの役割が不明瞭になった時に「ドラッガー風エクササイズというものがあって・・・」

であったり、最近は「なんかドラえもんみたいだね」と言われるようになりました。

今日の話を聞いて、あ、間違っていないんだな!と自信が持てました。

お楽しみのミートボールタイム!

今日の最後は石井食品さんのご好意でミートボールをご提供いただきました!

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そこでの質問コーナー!

いろんな方がスクラムの悩みを多く抱えているようでした。

ちょっと気になったのはやはり「スクラムをやる」ことがゴールと思っている質問が多かったかなと。

今日の気づき

今日感じたこととしては、今までヴァル研究所さん以外にあまり聞けてなかった非IT系の事例は大変興味深かったかなと。 そして、自分のスクラムと出会った時の「IT系かどうかは関係ないな」という考えへの自信が増しました。

また、日頃のスクラムの導入でも思っていた

  • スクラムと敢えて言わない」
  • 「難しいことを言うと距離ができる」

というなんとなくの感触はこれからも大事にしていくべきかなと。

6月には私も登壇の機会があるので、非ITと言う部分をさらに掘り下げて考え、 いずれは非ITでのスクラムに関していろんな展開が浮かんできた1日でした。

【読書感想】ユーザーストーリーマッピング

今日はCSPO研修の講師でもあったJeff Patton氏のユーザーストーリーマッピングの読書感想です。

ユーザーストーリーマッピング

ユーザーストーリーマッピング

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この本もCSPO研修でいただいたものですが、 約16時間のCSPO研修では学びきれなかったJeff氏の考え方や経験。そして、多くの事例が凝縮された一冊です。

特徴としてはこの手のスクラム関連書の中でも

特に熱い!

Jeff氏の研修が"情熱の・・・"とついている通り、 正直なかなかの高齢に差し掛かるJeff氏の情熱に圧倒されているようでは自分もまだまだだなと思うほど、熱いです。

勉強になるポイント

特筆するべきは"スクラム"というと開発の手法としての取り扱いが多いですが、 この本では開発チームは開発だけではなく、それと同じかそれ以上に

顧客の声を聞き、使い方を学ぶ

ことの重要性がうたわれており、それに当たるチームとして"ディスカバリーチーム"という名称が与えられています。 これは、開発者からすると正直賛否両論な部分でしょう。

これに加えて

製品開発の目標は、製品を作ることではない

ともいっています。 この言葉の意味は、製品は開発が完了して終わりではなく、そこからユーザーが使ってサイクルの中で改善され、機能も追加されていくという流れが当然あります。

そのため、ユーザーの製品に対する接し方が大事です。

「それでは仕事が増えるじゃないか」

そういう声もあるでしょう。 それに対しては

いつも私たちが持っている時間とリソース以上に、作るべきものだ存在する

そのため、

  • 作るものを"MVP(Minimum Viable Product)"という形で最小限にすること、
  • むやみに作るのではなく仮説を立て、検証し、ようやくリリースすること

を提唱しています。

また、「スクラムはドキュメントが入らない」ということを言う人もいますが、 Jeff氏はそうではないと主張しています。

ドキュメントは入らないわけではない。従来の仕様書が入らないだけで、思い出すための材料となるホワイトボードの写真やメモは必要

といっています。

闇雲なスクラム提唱者やなんとなくでスクラムをやっている人間は形から入ることでその真意を理解していないことが多いです。 そういった人たちには是非お話をしたい一節でした。

まだまだ語り足りないですが、本編を読んでいただきたいと言うこともあり、最後に一つだけ。

Jeff氏の思いが凝縮している一言としてこの言葉をあげておきます。

要件を集めて話すことが目的じゃない「世界を変えること」が目的だ

そう、私たちが開発を行うことは システムを作ることでも、言われたことを具現化することでもありません。

世界を変えることだと言うことを再認識させてくれた一冊でした。

ユーザーストーリーマッピング

ユーザーストーリーマッピング

是非、まだの方はお手にとって熱量を感じてください。

【イベントレポート】カイゼン・ジャーニー「一人から始める」を始める

昨日 4/4はDevLOVEのイベント、

カイゼン・ジャーニー「一人から始める」を始める

に参加してきました。

新井さん、市谷さんの「ぼっちの歴史」とそれを元に参加者全員がグループを作って、"座談会形式でお互いの悩みを相談し合う"という

心の支えになるようなイベントでした。

新井さん編

新井さんは現在で大学院を含めて4社目とのこと。

最初の会社では年齢の離れた先輩たちの中でエンジニアとしてぼっちを経験。 その時のパートナーは

横浜の有隣堂

とのこと!! なんと技術書はだいたい買い尽くしたとか。

この辺りのやりきっている感にここまで活躍する方のルーツが垣間見得ました。 普通・・・読み尽くすなんてできない。ここが見習うべきところですね!!

2社目は知り合いゼロの地でサッカーのコーチをやり、執筆もするという時代。 いやぁ、この時期がいわゆる無双モードに突入したタイミングなのでしょうか。

ここで少し余談ですが、齢28の私は先日会社の先輩に 「頑張ってると30くらいは"なんでも俺に回せ!"という無双モードになるよ」 と聞いて、30歳を迎えるのが楽しみになってきています。

そこから、全てを投げ打ってのオーストラリアの大学院進学! もはや達観しているw

無双モードを超えると今の環境のゴールや次のステージの入り口が見えるのかもしれません。

そして、現在の新井さんとなるわけですね。

  • 研修会場提供
  • カンバンの導入
  • 会社見学ツアー
  • 社内推進委員
  • トヨタ工場見学
  • 同僚を助けることを評価する

など、アウトプットや後進への機会創出。

なぜ巻き込めたのか。

当たり前のことを当たり前に

単なる一生懸命な人

誰でもできることを一生懸命やる

これを聞くと自信と勇気が湧いてくるのも私だけではないでしょう。 こうやって見てみると、新井さんほどの方も1歩1歩進んできたのだなと。

改めて、1歩1歩進めるように"一生懸命"進めたいですね。

その過程で 「越権ですよね!」 など、否定されることもあったようで。

これを聞いて、それでもモチベーションを維持すること、自分や周り、取り組みを信じることを自分自身にも改めて説きました。

そして、私も真似しよう!と思ったのが

賢人にお世話になる!

尊敬する人に好き好き光線を送る!

正直、どこか遠慮してしまったり、「また今度でいいか」と思ってしまうことが多々あります。 ここで1歩踏み出すことが改めて力を入れていこうかなと思いました。

というわけで、これを読んでいただいた方、ぜひこれから色々お話ししたいので、 絡んでください!!

新井さんの資料

speakerdeck.com

市谷さん編

この日も市谷さんらしい、目線でのお話し。 とても楽しく、なるほどなと学びも多かった内容です。

まず、

ふりかえろうとしたのですが・・・辛くなったのでやめました!

まじかよw 設定したテーマをすっ飛ばしてるじゃないか!

ということで、いつも通りここで引き込まれます。

そこからも印象的なワードや理論が続きます。

ぼっち曲線を開発してみました!

ぼっちというとネガティブな印象ですが、

周囲よりも先に気づいて動き始める状態

という表現に納得感と同時に安心感、認められた感で嬉しい気持ちになりました。 そこからは「"ソロ活動"とよぼう!」という視点からとはいえチームの力も必要という流れには 強く共感しました。

また、「自分の身の程を知る」ということで、

「思いが先行して経験不足な時代」の経験を積む方法や 「自分で場づくり」を行う上での考え方など、

具体的なアドバイスもふんだんに入れられ、 最終的には深く勇気付けられた状態で、座談会に突入しました。

座談会と所感

ここから座談会、各チームの発表となるのですが、印象に残ったのは

みんな同じ悩みを持っているだけでなく、みんな立ち位置は違うとしても一つのレール上に乗っているような感じがしました。 というのは、 自分が昔抱えていた課題や将来抱えそうな課題などがどんどん出てきて、とはいえ全てが間違っていないし、 同一ライン上で繰り広げられているような気がしました。

だからこそ、共感や気づきが多く、「あーなるほど!」という相槌や軽い笑いが起きたりという些細なリアクションが発言する側は「あー間違ってなかったんだ」聞いている側は「やってみよう!」と相互の背中を押し合える良いイベントだった。

ただ、この同じレールに乗っている状態で自分が「各駅停車」になるのか「快速特急」になるのかは このようなイベントからの学びを

  • どう活かすか
  • どう工夫するか
  • どう一歩踏み出すか
  • どうアウトプットしていくか

なのかなと思います。

だからこそ、自分に置き換えた時に スクラム歴の長さだとかイベント参加回数とは関係なく、一歩踏み出し続けて、挑戦し続けることをさらに加速させていこうと思いました。

そして、経験は浅いですが、勉強会などでも発信できるようになることもそろそろ進めてたいかなと思いました。

【技法紹介】Opportunity Canvas

さて、最近このブログではCSPO研修の内容を振り返ってきました。

だいたい半分くらいにきたのですが、ふと思いました。

「なんか惰性になってきたなぁ」

なので、一旦休止 !

今日からは改めて調査した内容や体験したものなど より"生"で感じたものを大切に記事を書いていこうかなと思いました。

そこで、今日取り上げるのは「Opportunity Canvas」です。

これもCSPO研修で教わった技法の一つです。 実際に現場で使い始めているので、その時の感覚も含めて触れてみようと思います。

キャンバスアプローチってなんで重宝されてんの?

今回考える 「Opportunity Canvas」はキャンバスアプローチと呼ばれる手法の一つです。

例えば、「ビジネスモデルキャンバス」や「リーンキャンバス」などは一部界隈では有名かと思います。 簡単に言うとその類です。

はて?

そもそも、なんでやるの?

と言うところですが、私の中の解釈ではこんな感じです。

  • 頭の中で考えていてよくわからないものを整理する
  • 1枚絵で見ることで一覧性が高く、理解が早い
  • 関係性を矢印や線で引かなくても位置関係でわかるからスッキリ!
  • 上下左右の配置されている位置にそれぞれ意味を持つので1つ1つも理解が早い

このような前提でOpportunity Canvasを掘り下げようかなと思います。

Opportunity Canvasはなぜ必要?

USer Story MappingのJeff Patton氏が提唱しているキャンバスです。 私自身もCSPO研修にて学び、体験しました。

肝心などういうときに使うのかと言う点ですが、

「新機能追加を考えるとき」「新サービスを提供するとき」

などが主なタイミングかなと言った感じです。

通常、新機能の追加を考えるのは

  • 顧客が何か困っている
  • 顧客をより獲得するために
  • より効率を上げるため

などなどかなと思います。

そういったときに考えることは

  • これによって誰がハッピーになるか
  • 市場にどんなインパクトがあるか
  • 会社が儲かるか

などが中心です。 しかし、本当に考えるべきはこれだけではなく、例えば、

  • これがないとどうする?
  • この機能は何を持って成功?
  • 本当に必要?

などですが、「プロダクトを開発すること」を中心に考えると見えにくいことです。 これには深い理由があります。

それは

  • 開発者であり、ビジネスを考える役割ではない
  • 開発が必要な機能が山積みで分析なんてしてられない

ただそれでいいんですかね?

詳しくは、別の機会で考えますが、それでいいのであれば、ここから先は考える必要がないでしょう。

実際何をするのか

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これがOpportunity Canvasです。 キャンバスの上はユーザー領域を表し、下はビジネス領域を指します。 そして、左に現在、右に未来という関係性です。

背景に書いてある数字の順番に考えていき、途中で「おや?」と思うことがあれば、戻って追加したり、書き換えたりして制度を上げていきます。

1. 課題と解決したいアイディア

見ての通り、"1"は2つあります。 そこには「現在かかえている問題」と「それを解決するためのアイディア」を書きます。 新機能を追加するということはこの2つから入ることが多いと思うので、ここはスムーズにかけるでしょう。

2.ユーザーや顧客

ここも文字通りです。現状の課題と隣り合わせであることからわかると思いますが、 「その課題を抱えているユーザーや顧客」= メインターゲットは誰かを書きます。

3. 現在の解決策

ここには新機能がない状態で今現在はどうやって対処しているかを書きます。 ここには「代替製品を使っているが効率が悪い」であったり、「人力や運用でカバー」していたりすることが多いでしょう。

4. ユーザーにとっての価値

ここでは、新機能が提供されることが「ユーザーにとってどのような価値になるのか」を表しています。 それは体験もそうですし、それによって得られる物などがあればそれもまた然りです。

5. ユーザーメトリクス

 ここは文字通り、ユーザーに対する指標となる部分です。 どのような数値的変化があると効果があるなしの判断に結びつくのかという項目を出していきます。

例えば、「ユーザー数が増える」「課金が増える」などもそうでしょう。

6. この機能をどうやって知ることができるのか

新機能がリリースされてもユーザーが知る術がなければ使われるわけがありません。 そのため、見つけてもらう方法を記載します。

7. ビジネス上の問題

 ここで初めてビジネス的な視線が登場します。この新機能を実装する上でのビジネス上の問題を記載します。

8. ビジネスメトリクス

 ビジネス上の効果測定をする場合に有効となる指標を書きます。

9. 実装コスト

 最後に、実装に対するコストを記載します。これは金額である場合もあれば、工数が当たる場合もあるでしょう。

実際に使ってみた!

 私も自社プロダクトの新機能についてチームでOpportunity Canvasを書いてみました! というのも、新機能として実装したい候補となる機能はいくつかあったのですが、優先順位をつける上で、

  • どのくらい求められているのか?
  • 実装コストは?
  • 本当に必要?

などを考える必要があり、とても頭が整理されました。

チームのメンバーも今では張り出したOpportunity Canvasを見返して確認する姿をよく見ます。

皆さんもぜひ!