我流ではなく、体系的にファシリテーションを学ぶ
今日は2019年の挑戦第3弾ということで、 ファシリテーションについてです。
今回、ファシリテーション塾の14期生として入塾したので、これを期に今の思いをまとめようと思います。
私にとってのファシリテーションとは
私は幸いなことに周りにファシリテーションに強い思いを持っている方々、またそれを体現している方が多く、 ファシリテーションというものを考えることが多くなりました。 また、スクラムマスターとしてのチームとの向き合い方、チームの成長を考える上で必要不可欠だと考えています。
そもそも「ファシリテーションとは何か」です。
もしかすると、「会議の司会進行をすること」そして、「会議を円滑に回すこと」 と定義する人もいるかもしれません。
では、会議はを円滑に回すのはなぜでしょうか?
おそらく、
- 仕事を円滑に進めるため
- 合意形成をスムーズに行うため
などがあると思います。
では、そのために何をするのか、テクニックはたくさんあると思います。 一方で、果たしてテクニックだけでうまくまとめさえすれば会議が円滑に進むでしょうか? また自身が参加する立場だとしたらどう思うでしょうか?
ということで、これはすでに多く語られていて書籍も多く出ていますが、
私が思うファシリテーションとは「(広い意味での)"場を作る"」ということです。
これは会議に限りません。ふらっと集まって仕様を詰める時もそうです。 もっというと雑談や夫婦の会話、果ては一人で熟考することにおいてもファシリテーションが必要だと考えています。
そのために必要な要素として「傾聴すること」や「引き出すこと」など様々な要素や捉え方があると思いますが、 その領域は深く、この1年触れてきたものより果てしなく深いものがあると思っています。
ファシリテーションを学ぶわけ
この1年でファシリテーションの奥深さと難しさをまざまざと感じてきました。 まるで広大な海を認識して、その前に立ち尽くしているような感覚です。
それに気づいた要因もいくつかありました。 その一つは日常の中で多くのファシリテーションの場に出会ったことです。
社内のチームメンバーとの打合せや、社内の初対面の方とのチームビルディング。 それに加え、社外の初対面の方とのワークショップの進行などいろいろな機会がありました。
その中で空気を察しで場を解きほぐしたり、笑いを交えてみたり、力が抜けすぎないように学びに対する気づきがあるように導いたり、アイディアを引き出したり、いろいろなテクニックは学んだ気がします。
一方で、やはり私の中で「得意な場」と「苦手な場」ができてしまっている事実があります。 そしてそれが明確にパフォーマンスに響いてしまっている点が私の中の課題です。
具体的には 気心が知れたメンバーが得意なのは当たり前ですが、私としては初対面でも笑ってくれる、私のテンションに乗っかってくれる場はとてもやりやすい場という認識です。 また、全体の尺が少ない場も得意な気がします。何が何だかわからなくても勢いで一体感を作るのは得意な気がしています。 そのため、以前の記事に書いたこういったことも成功に結びついてと思っています。
しかしながら、年長者の多い場や感情が表に出にくい真面目な場は苦手意識を持ってしまっています。 そのため、今回はそのような課題を超えたいというのが目的の一つです。
もう一つはファシリテーターを場の参加者として盛り立てることもファシリテーターとしての心構えだと思い、突然ファシリテーターになった人をバックアップできる方法を探りたいと思った点です。
というのも、会社などでその場をまとめる人はどんな人でしょうか? 大体がリーダーに相当する人やその時のテーマ(会議に限らず)を持ってきた人や問題提起をした人になるでしょう。また、教育の観点で若手を抜擢することもあると思います。
しかし、これらの突発的にファシリテーターに任命された人は不慣れなことが多く、さらにその多くがファシリテーションは何なのかという部分に目が行きにくく、あくまで会議を成功に導く = 何かしらの望んだ結果に持っていくことを意識するでしょう。
一方でどうでしょうか?
このように自分が望んでいる方向に持っていくことは必ずしもファシリテータートしての職務を遂行できているでしょうか?
では、こんな時にファシリテーターを支えられるひとは誰か?
そう、ファシリテーションを学び、場づくりに気持ちが向いている人だと思います。 つまり、ファシリテーターを盛り立てる、立場や役割に関係なく場をつくることもファシリテーターとして必要であり、そのような役割を超えたファシリテーションも学んでみたいと思ったことがもう一つの理由でした。
ファシリテーション塾との出会いとこれから
さて、いよいよファシリテーション塾のお話です。 私は14期生となるのですが、この存在を知ったのはガオリュウさん(@DiscoveryCoach)のFacebookでのシェアを見たことがきっかけでした。 前々からガオリュウさんとお話しさせていただく中で気になっていたのですが、14期生の募集を知って申し込んでみました。
というのも、ガオリュウさんもこの塾の3期生ということで尊敬するガオリュウさんのルーツの一つとなると私もそこで学んで見たいと自ずと思うわけです。
そして、先日Welcome Partyに参加してきました。 その時のファシリテーターは13期生だった3名。
いかにすごいファシリテーションをするのか。とても期待をしていました。 ただ、正直にいうと期待した結果ではなかったです。
同じことを思ったのか自己紹介の段階から噛み付いている方も見受けられました.
(おいおい、しょっぱなからその噛みつき方は・・・とは思いましたがw)
ですが、私は間違っていました!
というのはその場にいた全員がそのファシリテーターを支える空気づくりや時に面白おかしくいじったり、ファシリテーターを肯定するような感想を述べたりと全員が場づくりに本気*なのです。
なぜなら、参加者の中には前期から継続している方も何名かいたり、講師の方もいたりとそういった方が自然と
- お互いを認め合う場
- 疲れない場
- 尊敬しあえる場
を作っていることにどんどんと気づかされました。
前述した通り、ファシリテーターを支える形でのファシリテーションに興味があり、本来であれば最初にカミツキガ見られて一度テンションが落ちたやりにくい場をここまで見事に転換させてみなさんと一緒に学べることに大いに期待を抱いているのがWelcome Partyの最後の私であり、今の私です。
次回は3月に実践コースメンバーでの合宿があります。 今からその場がとても楽しみです。
興味がある方はぜひこちらをのぞいて見てください。
つながりは世界線を越える。~人の繋がりにフォーカスしたコミュニティーの立ち上げ~
突然ですが、人が人生のうちに出会う人数を知っていますか?
人生100年時代と言われていますが、ちょっと前の80年生きると考えた場合のデータです。
何らかの接点を持つ人 30,000人
同じ学校や職場、近所の人 3,000人
親しく会話を持つ人 300人
友人と呼べる人 30人
親友と呼べる人 3人
全世界の人口を仮に72億人とした場合、
何らかの接点を持つ人の確率は24万分の1となります。
あなたはこれを多いと思いますか?それとも少ないと思いますか? ちなみに宝くじで1000万円を当てる確率は10万分の1と言われています。
そのくらい、人の出会いは貴重なもので奇跡です。
人は一人では生きていけないというのはドラえもんでも語られています。
であれば私は、
- ひとつひとつの出会いを大切にしたい
- 出会いの数を増やしたい
- 普通に過ごしていては出会えない人と出会いたい
と思ってしまいます。
そこでとある番組を思い出し、2019年1月16日。こんなことを呟きました。
ジャストアイデアだけど、笑っていいとも!のテレフォンショッキングみたいな勉強会できないだろうか。
— はち (@PassionateHachi) 2019年1月16日
登壇者が最後に話を聞きたい人に次回の登壇を交渉する。
月一くらいの開催で。すごい人が話を聞きたい相手はすごい人だろうという予想。
ありがたいことにこれに共鳴してくださった仲間と昨日、コミュニティーを立ち上げました! その名も・・・
Butterfly Effect
僕の好きな映画でもあるこの言葉。 居酒屋でこーんなブレストをしながら出てきた言葉です。
では、この言葉とこの会に込めた思いをしたためていこうと思います。
人のつながりの奇跡に触れたい
前述の通り、人のつながりをとても大事だと私は感じます。
良いプロダクト、良いチーム、良い生活、良い関係。 全て人の手によって、心によって作られていくと思います。
そこで思ったのが、
「すごい人が話を聞きたい人はすごい人に違いない」
という仮説です。 そして、その人たちの対話ややりとりはきっとあらゆる人たちのヒントになり、些細な光をさしてくれると感じました。
世界線を越える
メンバーで話をしている中で共通のイメージとして上がったのが
「世界線を越える」
というものでした。
シュタインズゲートというアニメで有名ですね。
この言葉に私たちの思いが重なったのは
- それぞれの人生が交わり、その影響を受けてこれから先の人生が変わる
- その瞬間、その場所で同じ体験をすることで、その先の未来が変わる
という偶然から生まれる人生への影響のようなものが生み出せる場を想像したからだと思います。
そのため、基本的には"生(なま)"にこだわりたいと思ってます。
具体的には会場を用意して(提供いただき)、その場に集まった人々で時間を共有し、それぞれの世界線を交えること。
そして、自らの世界線も超えていくという意味で"アーカイブ"にもこだわりたいと思ってます。
これは、全ての回をアーカイブとして残していくこと。 これにより、自分を過去へと転送することで自身の世界線へ影響を与えることも考えています。
勉強会やイベントは皆さんどんなモチベーションで行くでしょう? 私が思うに、
「今触れたいもの、今得たいもの」に向かうと思います。
これは前述の通り、"生"の重要性に紐付いていると思います。
一方で、今数年前の動画や書籍から学ぶものも多いでしょう。 そう、その当時の自分には不要だったとしても、今の自分に必要になっていればそこから学ぶものが多いと思います。
それこそがアーカイブの重要性と感じています。
そのため、私たちは過去と現在のコンテンツどちらも大事にしていき、しつこいようですが、自身の世界線を超えてもらえる場にしたいと思います。
不確実性を楽しむ
もう一つの側面が"不確実性を楽しむ"というものです。
テレフォンショッキングの面白みはどこにあるでしょうか? 「タモリさんとゲストの掛け合い」や「エピソードそのもの」はもちろんのこと、 他のトークショーとの差別点は
「その場で電話をして次のゲストを決める」
というものではないでしょうか? このエンターテイメント性と「この人は誰を呼ぶんだろう?」という不確実性こそ、視聴者の高揚感に繋がり、 長く愛されるコンテンツになったと思っています。
私たちの場でもこのような不確実性を楽しめるような演出を考えたいと思っています(まだ言わないよw)。
- 勉強会やミートアップにおける"バラエティー性"
最後に、勉強会やミートアップなどのイベントについて考えてみます。
これをテレビのコンテンツのジャンルに当てはめると
- ワイドショー
- ニュース
- 時事放談
といったジャンルが多い気がします。 これらを
- ハードルを下げるたみに"LT"にしてみる
- 親しみやすい空気を作るために"お酒と軽食をつまみながら"
- 自然な会話を引き出せるように"パネルディスカッション"にしてみる
といったようにそのやり方で工夫がなされていると思います。
一方でそのコンテンツのジャンル自体が
- バラエティー
- ドラマ
といったものはあまり出会えていないような気がしています。 それはなぜかというと
「勉強会」
という言葉にあると思います。
"勉強"というからには
- 「何かを学ばなくてはならない」
- 「何かを持って帰らなくてはいけない(レポートを書かなくてはいけない)」
というな意識が知らぬ間に結びついてしまっている気がします。
なので私たちは「勉強会」という言葉をあえて使わないようにしたいなと思っています。
あなたの世界線も変えてみませんか?
というわけで私たちはこれからいろんな世界線を交差させながら、 そこでしか起きないワクワク感を共有できる場を作りたいと思います。
ぜひ、興味を持ってくれた方はConnpassより参加してみてください。 今後のイベントや登壇者情報などを発信させていただきます!
顧客の目線に立った価値提案を学ぶ「カスタマージャーニーマップ」
先日、某若手社員からこんな相談がありました。
「全く接点がない新しい顧客へのアプローチ方法がわからない」 「営業の各個人にやり方があるが、それぞれのやり方でやっていてノウハウがわからない」 「自分で考えているが世の中の正しい方法がわからない」
そこで感じたのが、営業やマーケティングがいわゆる"暗黙知"になってしまっていること。 営業を体系的に教育することは果たして難しいことなのでしょうか?
問題は、営業としてのセオリーやノウハウが経験に裏付けされているという点です。
裏を返すと「経験がないとセンスや感覚で仕事をするしかない」という状態になってしまっているのでは?と思います。
ただ、私は営業職ではないので、残念なことにその"経験"を持ち合わせていません。
一方で、世の中のベストプラクティスや方法については調べれば出てくる便利な状態です。 そこで今回はそんな若手社員と行った「カスタマージャーニーマップ」についてまとめてみようと思います。
参考はこちらの書籍。
はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ(MarkeZine BOOKS) 「顧客視点」で考えるビジネスの課題と可能性
- 作者: 加藤希尊
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2018/09/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
カスタマージャーニーマップとは
カスタマージャーニーマップとは「顧客の行動、感情などを分析して、どうすれば自社のサービスが受け入れてもらえるかを体系的に考える手法」です。
具体的にはこのあと説明していきますが、「行動」「思考」「感情」の変化を追うことで「接点」や「打ち手」を整理するものです。
最終的なアウトプットのイメージはこんな感じです。(ちょっと業務に寄っちゃってるのでモザイクを・・・。)
では、実際にどんなステップで作成していくのか見ていきましょう。
Step1:テーマを決める
ここでは以下の項目を考えます。
- 今回のテーマ
- 今回の対象とするサービス
- スタート(ジャーニーの始まり)
- ゴール(ジャーニー完了時点のなっていて欲しい状態や状況)
- スタートからゴールまでの期間
これらは後のすべての状態に関わってくる重要な情報です。 「顧客がそのサービスを導入していること」がゴールなのか「それぞ使いこなして効果を感じていること」がゴールなのかなどそのプロダクトやサービスの目指すべきビジョンと照らし合わせて考えます。
Step2:ペルソナを設定する
ペルソナとはマーケティング用語として有名な言葉なので、営業の方はよく知っていると思いますが、「想定するターゲット像」を意味します。
ただ、「なんとなくこんな感じの人」ではなく部署、名前、年齢、決済可能予算額、性格、部下の数など、実際の顧客のような人物像をイメージします。
Step3:行動を洗い出す
次にスタートからゴールまでのペルソナの行動を洗い出します。 まずは思いつく限りたくさん行動を書いて、それを整理します。
ここでペルソナが活きてくるわけですが、今回のサービスを決済できるような権限を持っているのか否かで社内稟議など社内の事務手続きと共有、説得作業が伴うと思います。 この辺りの細かい部分こそが顧客が手間に思っている可能性があるリアルな部分なので、"いかにリアルに書くか"がこのステップの肝かもしれません。
Step4:行動をステージに分ける
次は各行動の塊を"ステージ"というカテゴリに分けます。 ある程度ステージ分けができたら、大きな流れを把握し、足りない行動を付け加えます。
このステージの塊がこの先の顧客との接点に大きく関わります。
Step5:感情の起伏を想像する
このステップでは、自分の気持ちを殺してペルソナの気持ちになりきります。 具体的には"顧客が何を感じ、どんな課題を抱えているのか"に焦点を当てて考えます。
Step6:顧客接点と自社の行動を名確認する
ここでは、各顧客の行動時の自社の行動や顧客との接点を明確にします。 その方法には「ツールを介した接点」や「人を介した接点」などいろんな要素が含まれます。 これを包み隠さず洗い出していきます。
Step7:対応策を考える
最後に、このジャーニーで課題になる部分の対応策を考えます。
主に
- 感情がネガティブになっている部分をどうポジティブに変えるか
- 縦軸で見たときの課題をどう解決するか
- 横軸で見てスピードが落ちそうな点、顧客が面倒に思う点をどう軽減するか
など、これまでに可視化できている部分を元に解決するための打ち手を洗い出します。
Step8:視点を変えてアイディアを追加する
最後に全体を眺めて、
- 「このジャーニーの期間を半分にするには?」
- 「このジャーニーの成功確率を上げるには?」
などを考えてみます。 さらに完成したジャーニーを元にタスクまで落とし込みができると次のアクションにつながります。
やってみた結果がこちら
やってみるといろんな気づきがあります。 そして、各自の脳内にはあっても共有できてなかった部分を共通認識にすることができます。
詳細はぜひ、こちらの書籍を参照してみてください! もしくはいつでもお声がけください!
はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ(MarkeZine BOOKS) 「顧客視点」で考えるビジネスの課題と可能性
- 作者: 加藤希尊
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2018/09/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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私がPMPを受けるワケ
突然ですが、今年はPMPを受験しようと思ってます。
PMPはご存知の方々もいらっしゃると思いますが、PMI本部が認定しているプロジェクトマネジメントの国際資格です。 めっきり、アジャイルにのめり込んでる私はこれまでCSPO研修を受け、CSPOを取得しました。
そんな私がなぜこのタイミングでPMPを取得するのか。既定路線のようにも見えますし、なんでそっち?と思う方もいると思います。
ただ、私なりの意志と目的が似ている境遇の人にも参考になればとまとめてみようと思います。
CSPOを取得してからの1年
私がCSPO研修を受講してから、約1年が経過しました。 約20万円とそれなりに大きな投資。新卒の初任給の手取りとそう変わらない投資です。
ありがたいことにこの20万円という金額を会社に出していただきました。未だに感謝してもしきれません。 つまり、私がCSPOを取得するということに対して3日間の研修期間と20万円という投資をするだけの価値があると認めてもらったワケです。
そのため、私はこの1年間、私に対するこの期待に誠心誠意答えることが最低限の恩返しだと心に刻み活動してきました。
具体的にはこのブログにもつらつらと書いてきましたが、
- カンバンやスクラムのセレモニーを通じた可視化
- チームビルディングや社内勉強会の立ち上げによる風通しの良い文化の構築
- インセプションデッキやユーザーストーリーマッピングを活用したプロジェクトの前進
- 新卒や学生インターンへの参画
我ながら、CSPO取得にかかった大きな投資に対する答えを出してきたと思っています。 そして、周りも認めてもらっていると自負があります。
仕事で評価してくれる人々と箔で評価をする人々
一方で今年30歳になる若造がどんなことをしても全く響かない状況にも少なからずぶつかりました。 平社員の私がいくら騒いでも、宣言しても声が届かない場所がまだまだあります。
端的にいうと箔があるとないとで、同じことを言っても効果がまるで違うことが多いワケです。
これは社内でも社外でもどちらでも起こり得ます。
では、その箔とは何か。 役職であり、資格であると私は考えます。
ここで誤解がないようにお話ししておくと、全員が全員箔を見て動いてるとは微塵も思いませんし、私も箔で評価されるのは不本意です。 ただ、影響力を広げているうちに箔がないと越えられそうにないラインに多く出会うようになりました。 そしてそれを迂回するたびにまた同じような箔にぶつかることがあり、影響力の速度がどんどん落ちていくような感触を感じています。
ちなみに、仕事で評価してくれるか、箔で評価するかには年齢は関係ないと思っています。働き方や考え方に寄ると感じています。
悲しくとも…自分に箔をつける
私はこのような箔で評価されるような方法は嫌いです。 そして、名刺に多くの箔を塗ったくって誇らしげに生きている人ほど疑わしいものはないとさえ思っています。
しかし、私の目標である「映像業界の働き方を、チームで働く業界に変える」ことを実現するためには 少なからず、今より大きな影響力と発言力が伴わないことには始まらないと思っています。
そのためには箔で評価するような人々にも認めてもらえるような実力と箔をつける必要があります。
ただ、スクラム、アジャイルどころかウォーターフォールという言葉すら馴染みがない非IT業界には、 "CSPO"という認定でさえも相手にしてもらえないことが多いのです。
そのため、PMPを取得して、「この若造は、プロジェクトマネジメントをちょっとはわかるようだな。話くらいは聞いてやるか」と まずは土台に乗せてもらうことを一つの目標にしたいと考えます。
もう一つの私が進めたい本当の理由
・・と、ここまで悲しくもドロドロとしたネガティブな理由を述べてきましたが、これだけではありません。 というより、PMPを取得することで映像業界をよくする可能性がさらに広がると考えています。
実は映像業界、いやどの業界にも"プロジェクト"は想像以上にあふれていると感じています。
- 顧客にサービスを導入してもらうためのプロセス
- 作品を企画から完成まで持っていくこと
- 1ヶ月での作業量を大きく増やすための効率化
- 採用活動
全てプロジェクトです。そしてこの業務を毎日のようにハンドリングしている人はプロジェクトマネージャーであり、プロジェクトマネジメントを自然と行っています。
ただ、それに気づいていません。なぜなら、"プロジェクトマネジメント"という言葉も、分野も知らないからです。 そのため、自分の仕事のベストプラクティスや参考にできる方法も見つからず「自分の仕事は特殊だ。」と決めつけて属人化し、疲弊していきます。
つまり、「あなたの仕事はプロジェクトマネジメントです!こういう方法が参考になるよ!」と発することができるといかがでしょうか? 少し、彼らに光を注ぐことができるのではないでしょうか?
ただ、これ自身も「いやいや、何を適当なことを言っているんだ」と言われかねないと思います。 なので、「プロジェクトマネジメントのプロの私が断言します!」と言えたらどうでしょう?
「なんとなく、信じてみようかな」と思ってもらえるかもしれません。
そのためには、プロジェクトマネジメントのなんたるかを学び、堂々と「私はプロジェクトマネジメントのプロです!」と言えるようになることが必要でしょう。
教えてください!
というわけで・・・「PMPを取得する!」と宣言はしたものの、まだこれからの挑戦です! そのため、オススメの勉強法や教材、通信講座などぜひ教えていただけたらと思います。
AWS構成図自動作成ツール比較 ~CloudMapper編~
注意事項
このエントリーは2019/1/25時点の情報です。 検討する際は、最新の状況を確認してください。
現状検討できる選択肢
主に下記が選択肢として上がります。
今回は Cloud Mapperを試してみました。
Cloud Mapperとは
- AWSの構成図を自動で作成できる
- 無料で使える(Githubで公開されている)
- 新しい。結構盛んにやり取りされている
- First Commit :2018/1/20
- Commit件数:299
- issue件数:86
- 最終Commit:2日前(2019/1/25時点)
検証対象、環境
- 今回はMacのローカル環境で実行しています。
導入手順
リポジトリをクローンする
$ git clone git@github.com:duo-labs/cloudmapper.git
必要なものをインストール
$ brew install autoconf automake libtool jq awscli pyenv pipenv
Python3のインストール(導入済みの方はスキップしてください。)
- python 3 (3.7.0rc1 is known to work)とのこと
pyenvのパスを通す
$ echo 'export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"' >> ~/.bash_profile $ echo 'export PATH="$PYENV_ROOT/bin:$PATH"' >> ~/.bash_profile $ echo 'eval "$(pyenv init -)"' >> ~/.bash_profile $ sourcce ~/.bash_profile $ which python
- pyenvの場所を参照して入ればOK
pyenv で Pythonをインストールする
$ pyenv install 3.7.0 $ pyenv rehash
使うPythonを指定
$ pyenv global 3.7.0 $ python --versions * 3.7.0が選択されていればOK
pipenvをインストール
プロジェクトディレクトリに移動
$ cd cloudmapper/
pipfileインストール
$ pipenv install --skip-lock
シェル起動(仮想化)
$ pipenv shell
設定ファイルコピー
$ cp config.json.demo config.json
設定ファイルの編集
- config.json
{ "accounts" : [ { "id" : "123456789012", - "name" : "demo", + "name" : "[~/.aws/credentialsに記載する環境名]", "default" : true } ], "cidrs" : { "1.1.1.1/32" : { "name" : "SF Office" }, "2.2.2.2/28" : { "name" : "NY Office" } } }
AWS Credentialsの設定
$ vi ~/.aws/credentials
- credentials
[環境名] aws_access_key_id = ****************** aws_secret_access_key = **********************************
実行
AWSから情報取得
$ ./collect_data.sh --account [~/.aws/credentialsに記載する環境名] --profile [~/.aws/credentialsに記載する環境名]
解析実行
$ python cloudmapper.py prepare --account [~/.aws/credentialsに記載する環境名]
構成図描画の為に,CloudMapperのサーバを起動する
$ python cloudmapper.py webserver CloudMapper serving on 127.0.0.1:8000
描画結果を確認
- 127.0.0.1:8000にアクセスする
- 実際の出力結果がこちら
所管
良い点
- 導入が簡単。
- アイコンも公式なのでわかりやすい
- 自分で追加編集ができそう
微妙な点
- 現状集められるリソースが少ない - VPC - AZ - subnet - EC2 - RDS - ELB - ALB - security - network interface - VPC peering
→ ただ、issueがたくさん上がっていて活発なので、時間の問題かも * 繋がれる線の並びが見辛い
次回予告
次はCacooを試してみます。
5分間ワークショップの舞台裏を公開!
昨日、こちらのイベントにLT(5分)枠で参加させていただきました!
運営の方々を始めとしたみなさん、ありがとうございました!
さて、その5分間のLTで無謀にもワークショップをやっちゃいました!
おかげさまでいくつか反響もいただきました。
5分でワークショップはすごすぎる #sdevtalks
— 岡 花太郎 (@hanataro_ym) 2019年1月22日
はちさんのLTワークショップやべえ。すごい。 #sdevtalks
— Yoshiki Iida / CrowdWorks Inc. (@ysk_118) 2019年1月22日
それにしても話すの巧すぎん? #sdevtalks
— すぱこー@エオルゼア新住人 (@SpicyCoffee66) 2019年1月22日
ということで、このLTをやるに至った舞台裏をまとめてみようと思います。
思いつき
- LT(5分)でワークショップってできるんだろうか?という疑問から挑戦
- テーマは「採用」なので、きっと「どうマッチングするか」という話が多いと想定
- 一方で「面接などに来てくれた人がいかに普段のパフォーマンスを発揮してもらえるか」も重要なので、これを伝えたい
- ここ最近、新卒インターンシップで行なったアイスブレイクが自分なりにかなりしっくり来ていた。
- 上記よりアイスブレイクの重要性をテーマに決定
- フレームとして1分sprint×4 +バッファを想定
・1sprint目:導入
・2sprint目:ワーク1
・3sprint目:ワーク2
・4sprint目:ふりかえり、定着
資料作成
- ワークショップの内容が「タイムボックスを区切ることが重要」という側面があったので、フラッシュスライド形式でファシリ側もスピード感を出すことを想定
- 5分間でパッパッと変わって行くので難しい単語や専門用語は極力排除。瞬時に理解できるような構成に
- 導入は時間を出来るだけ短いので自己紹介は写真中心
- 「他にも知りたい!」と思ってもらえた後のアクションを提示するために次回のイベントへの誘導で締める
- ちなみにできて資料がこちらです。
www.slideshare.net
場づくり、実践
- 内容的に場が温まってるほど成功するので、登壇順番は後ろ目に(いつもはトップバッターが好きだけど!)
- 一番重要。冷めきった空気だとお見合いになってしまうので一言目から空気を変える勢いで明るく
- 突然始めるとみんなワタワタするので、PCを接続しながら「これからワークショップやりますよ!机の上倒したりこぼさないように準備してくださいね!」と予告
- 準備してもらってる様子を見ながら温度感を確認
- 「え?なになに?」と言いながら笑顔が多く、協力してくれそうな雰囲気を察する(ひとえに運営の方とそれまでの登壇者の方々の場づくりの賜物)
- 導入からちょくちょくふざける。笑いを取りに行く(これはわりと好き)
- ワークの説明は簡潔に。
- 徐々に声のトーンとボルテージを上げて「いよいよやるぞ!」感を演出
- ワーク開始!一気にコミュニケーションが加速。場の声量も最大に。いい感じ。
- ワーク1の終了と同時にリアクションを見る。笑顔が多く良さそう
- そのままテンションが冷めないようにこちらのボルテージを最高潮に持っていき、2つ目のワークに流れで突入
- テンション上がって「スタート!」って言いながら指を鳴らしてた気がするw
- ワーク終了!それなりに盛り上がっていて、登壇スペースから近い人を探す(ワーク中に目星をつけておく)
- 「どんなチーム名になりました?」と聞く。ここまで来たらもう何が出てもだいたい面白い。そういう空気ができてる
- 最後にふりかえり。「ふりかえり」という言葉を今回はあえて使わず、「解説」とした。その方がイメージに合ってたのとワークは終わったと理解し、聞き入りやすいかなと判断
- 解説は冷静に、みんながうなづけるようにアイコンタクトを積極的に
- 1つの行動ごとにその意味を解説。
- 自身でも実践してもらいやすいように、ハードルが低いことをアピール
- 最後に宣伝をして、興味を持ってくれた方を引き入れる。そして次のアクションへとつなげてもらう道しるべとする
最後に
こんな感じで考えた内容をワークショップとしてやらせていただきましたが、自分なりにもかなり楽しくできました!
もし、
- うちでもやってほしい!
- 他の話も聞きたい!
などあったらお気軽にお声がけください!
そして、直近ではここでお話しする機会をいただきました!
こちらにも是非お越しください!
書評:「プラットフォーム革命 ~経済を支配するビジネスモデルは、どう機能し、どう作られるのか~」
今日はプロダクトマネージメント寄りの書評です。
読んだ本はこちら!
プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか
- 作者: アレックス・モザド,ニコラス・L・ジョンソン,藤原朝子
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2018/02/07
- メディア: 単行本
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なぜ読んだか
この本はとある勉強会でいただいたものでした。 日常のプロダクトマネージメントの業務の中で、 「どうプロダクトをグロースさせていくのか」「顧客体験を最大するにはどうするべきか」といった点の参考になればと読んでみました。
サンプル集であり、教科書である。
この本の中では実在する有名なプラットフォームで
"どんなことが起こったのか" "どう生まれたのか" "なぜ生まれたのか"
といった部分と
"なぜこのプラットフォームは死んだのか" "ターニングポイントはなんだったのか"
といった観点も触れられています。
その為、ベストプラクティスだけではなく、アンチパターンも学べます。
プロローグ「燃えるプラットフォーム」
この書籍の序文から紹介します。
2011年2月、ノキアは難題にぶつかっていた
いきなり、課題にぶつかったノキアのお話です。前述の通り、この本では成功、失敗の両方がサンプルとして描かれています。 この章ではこれまでのインフラやハードウェア産業とプラットフォーム事業の明確な違いと
「その立ち位置を変える舵取りをした企業」 「その道にとどまることを選択した企業」
の軌跡を1つの例を基に紹介しています。
1~4章 プラットフォームビジネスとは何か、プラットフォームビジネスが経済を成長させている理由
1章では
- ビジネスモデルの歴史
- プラットフォームにおける消費者とプロデューサーの関係性
- 商品の流れと情報の流れ
- プラットフォームの定義と例
- プラットフォームの構造
- マッチング意思
などに触れています。
これらの背景から、プラットフォームには「交換型」と「メーカー型」の二つの方式があり、自分のプラットフォームがどちらに適しているのかを理解することで、コア取引と4つの基本設計に通づると語っています。
2章では一転、20世紀における企業論と価値について振り返っています。
それを踏まえた企業の本質、コンピューターが市場に与えた影響などについて解説しています。
そして、このころの考え方はもはや時代遅れになっていると言っています。 その理由は今までのビジネスのスピード感に比べてプラットフォームビジネスは急激であり、急速であることであるということに由来しており、そのトレンドはもうしばらく続くことです。
3章では、プラットフォームビジネスには限界費用がないこと。それにはベンチャーキャピタルの存在が寄与しているといいます。 そしてプラットフォームは"成長ができる"だけでなく、"成長しなければならない"そのスケールかを最大限に活用することが必要です。
そのため、ほとんどのプラットフォームは成功/失敗の二極化すると解説しています。
4章ではそれらの成功に当たる「プラットフォームの支配」を"現代の独占"と定義しています。 そのためにはビジネスモデル、市場の拡大、競争的な独占という表現で"現代の独占"が意味するものを解説しています。
5~8章 プラットフォームビジネスの仕組みと現代の独占企業への道のり
5章からは現代の独占企業へ成長するための方法や仕組みに触れています。 まずはそんな企業をどうデザインするか。そのためには
- 創造する
- 結びつける
- 消費する
- 対価を支払う
という「コア取引をいかにシンプルに提供するか」とその重要性を説いています。
そして6章ではそのコア取引を実現するためのプラットフォームの4つのコア機能について解説しています。 4つのコア機能とは
- オーディエンス構築
- マッチメーキング
- 中核的ツールとサービスの提供
- ルールと基準の設定
です。その方法と具体例を基に7章では、
"プラットフォーム運営者ではなく、生まれたネットワークやコミュニティーに仕事を任せる"
というプラットフォームビジネスならではの重要な観点について解説しています。
最後の8章ではここまで解説してきたプラットフォームたちを基に
「あなたならどうしますか?」「こんなチャンスがありますよ?」
といった自身のプラットフォームを構築することに対するヒントをくれています。
ここまで理解してきたプラットフォームビジネスをどう体現するかのはじめの1歩といったところでしょうか。
どんな人にオススメか
ここまで述べてきたようにこの本では
「サンプルを交えてプラットフォームの理解をし、自身のプラットフォームを構築する」
といったことがまとめられています。
そのため、この本は
- プラットフォームビジネスに興味があり理解を深めたい
- 自身で立ち上げたい
- プラットフォーム開発にアサインされた
- これからのビジネスモデルを学びたい
といったライト層から実務者まで幅広く学べるものだと思います。
ぜひ、手にとってプラットフォームについての理解を深める教科書として活用することをお勧めします。
プラットフォーム革命――経済を支配するビジネスモデルはどう機能し、どう作られるのか
- 作者: アレックス・モザド,ニコラス・L・ジョンソン,藤原朝子
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2018/02/07
- メディア: 単行本
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