きっと、うまくいく~非IT業界をスクラムで変えるための系譜~

一人のPO見習いが業界を変えるために奔走する様子をただただ綴るブログです。

【技法紹介】Opportunity Canvas

さて、最近このブログではCSPO研修の内容を振り返ってきました。

だいたい半分くらいにきたのですが、ふと思いました。

「なんか惰性になってきたなぁ」

なので、一旦休止 !

今日からは改めて調査した内容や体験したものなど より"生"で感じたものを大切に記事を書いていこうかなと思いました。

そこで、今日取り上げるのは「Opportunity Canvas」です。

これもCSPO研修で教わった技法の一つです。 実際に現場で使い始めているので、その時の感覚も含めて触れてみようと思います。

キャンバスアプローチってなんで重宝されてんの?

今回考える 「Opportunity Canvas」はキャンバスアプローチと呼ばれる手法の一つです。

例えば、「ビジネスモデルキャンバス」や「リーンキャンバス」などは一部界隈では有名かと思います。 簡単に言うとその類です。

はて?

そもそも、なんでやるの?

と言うところですが、私の中の解釈ではこんな感じです。

  • 頭の中で考えていてよくわからないものを整理する
  • 1枚絵で見ることで一覧性が高く、理解が早い
  • 関係性を矢印や線で引かなくても位置関係でわかるからスッキリ!
  • 上下左右の配置されている位置にそれぞれ意味を持つので1つ1つも理解が早い

このような前提でOpportunity Canvasを掘り下げようかなと思います。

Opportunity Canvasはなぜ必要?

USer Story MappingのJeff Patton氏が提唱しているキャンバスです。 私自身もCSPO研修にて学び、体験しました。

肝心などういうときに使うのかと言う点ですが、

「新機能追加を考えるとき」「新サービスを提供するとき」

などが主なタイミングかなと言った感じです。

通常、新機能の追加を考えるのは

  • 顧客が何か困っている
  • 顧客をより獲得するために
  • より効率を上げるため

などなどかなと思います。

そういったときに考えることは

  • これによって誰がハッピーになるか
  • 市場にどんなインパクトがあるか
  • 会社が儲かるか

などが中心です。 しかし、本当に考えるべきはこれだけではなく、例えば、

  • これがないとどうする?
  • この機能は何を持って成功?
  • 本当に必要?

などですが、「プロダクトを開発すること」を中心に考えると見えにくいことです。 これには深い理由があります。

それは

  • 開発者であり、ビジネスを考える役割ではない
  • 開発が必要な機能が山積みで分析なんてしてられない

ただそれでいいんですかね?

詳しくは、別の機会で考えますが、それでいいのであれば、ここから先は考える必要がないでしょう。

実際何をするのか

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これがOpportunity Canvasです。 キャンバスの上はユーザー領域を表し、下はビジネス領域を指します。 そして、左に現在、右に未来という関係性です。

背景に書いてある数字の順番に考えていき、途中で「おや?」と思うことがあれば、戻って追加したり、書き換えたりして制度を上げていきます。

1. 課題と解決したいアイディア

見ての通り、"1"は2つあります。 そこには「現在かかえている問題」と「それを解決するためのアイディア」を書きます。 新機能を追加するということはこの2つから入ることが多いと思うので、ここはスムーズにかけるでしょう。

2.ユーザーや顧客

ここも文字通りです。現状の課題と隣り合わせであることからわかると思いますが、 「その課題を抱えているユーザーや顧客」= メインターゲットは誰かを書きます。

3. 現在の解決策

ここには新機能がない状態で今現在はどうやって対処しているかを書きます。 ここには「代替製品を使っているが効率が悪い」であったり、「人力や運用でカバー」していたりすることが多いでしょう。

4. ユーザーにとっての価値

ここでは、新機能が提供されることが「ユーザーにとってどのような価値になるのか」を表しています。 それは体験もそうですし、それによって得られる物などがあればそれもまた然りです。

5. ユーザーメトリクス

 ここは文字通り、ユーザーに対する指標となる部分です。 どのような数値的変化があると効果があるなしの判断に結びつくのかという項目を出していきます。

例えば、「ユーザー数が増える」「課金が増える」などもそうでしょう。

6. この機能をどうやって知ることができるのか

新機能がリリースされてもユーザーが知る術がなければ使われるわけがありません。 そのため、見つけてもらう方法を記載します。

7. ビジネス上の問題

 ここで初めてビジネス的な視線が登場します。この新機能を実装する上でのビジネス上の問題を記載します。

8. ビジネスメトリクス

 ビジネス上の効果測定をする場合に有効となる指標を書きます。

9. 実装コスト

 最後に、実装に対するコストを記載します。これは金額である場合もあれば、工数が当たる場合もあるでしょう。

実際に使ってみた!

 私も自社プロダクトの新機能についてチームでOpportunity Canvasを書いてみました! というのも、新機能として実装したい候補となる機能はいくつかあったのですが、優先順位をつける上で、

  • どのくらい求められているのか?
  • 実装コストは?
  • 本当に必要?

などを考える必要があり、とても頭が整理されました。

チームのメンバーも今では張り出したOpportunity Canvasを見返して確認する姿をよく見ます。

皆さんもぜひ!